道路ができるまでの道のり
道路工事というのは工事が始まってからは比較的早いスパンで部分的に開通します。一部開通を繰り返し最終的に計画した道路が完成します。
- 概略計画
- 環境焦る手続き
- 都市計画手続き
- 設計・競技・説明会・測量・地質調査(事業着手)
- 用地取得
- 関係機関協議・文化財調査
- 工事着手
- 開通
上記のように長い手順を踏んで道路が完成します。
平均事業期間は14.3年
国土交通省の資料によると、新しく道路を開通させるための期間は事業着手してから平均14.3年かかるとあります。
14年といえば、事業着手した年に生まれた子供がそろそろ高校入試!という期間です。
しかも、上記は「事業着手」してからの期間です。
そもそも事業着手までが長い
事業着手までには、計画・環境アセス手続き・都市計画手続きと減るため、まず着手までにとんでもない時間がかかります。
コストコオープンで大渋滞を連日起こしている南城市
8月に南城市にコストコがオープンしました。それに伴い深刻な大渋滞を起こしています。
コストコに行くには、大きく国道331号線か県道86号線の2経路しかありません。
そこで南城市議会は沖縄県に対して以下の要請を行いました。
- 南部東道路(全長7.4kmのうち開通済みは2km)の早期供用開始
- 南城市親慶原交差点のラウンドアバウト化(信号機なしで右左折できる方式)
- コストコに近い県道86号線の3車線化(現在2車線)
3車線化に関しては、コストコー分前に沖縄県や沖縄県警から「厳しい」という返答がありましたが改めて要請するとのことです。
南部東道路の陳情は1993年3月
コストコ渋滞緩和対策で一番現実的な南部東道路ですが、こちらの陳情は南部振興会・島尻地域振興開発推進協議会から1993年3月に行われています。
陳情から31年たった今でも完成していません。
道路建設というのは「困った!」から解決するまでにこれだけ長い年月がかかります。
2025年ジャングリアオープン予定
来年2025年には、沖縄県北部(今帰仁村・名護市)にまたがる大型テーマパーク「ジャングリア」がオープン予定です。
ジャングリアもコストコ同様に、道路整備がされていません。今帰仁や本部の住民は449号線・505号線を主に生活のために使っていますが、こちらも大渋滞を起こすでしょう。
沖縄県は2024年3月に名護東道路を本部方面に延長する計画を事業化する方針を固めました。
事業化してから開通までの平均事業期間は14.3年です。
2025年にジャングリアがオープンし、開通するのは2039年です。
その14年の間、今帰仁村や本部町の住民は不便な生活を強いられるのです。
企業誘致の際は住民に渋滞のリスクは説明しているのでしょうか?
コストコやジャングリアなどを誘致する際は、経済効果のみ説明していませんか?
渋滞の説明、それに伴う道路建設にはどれくらいの期間がかかるのかなどは説明しているのでしょうか?
ジャングリアに関しては、今帰仁村や本部町住民だけの迷惑ではありません。
当然、国道58号線を利用する国頭村・大宜味村・東村の住民も渋滞に巻き込まれ生活に支障がでます。
「経済効果」ばかりて騙して企業誘致をするのもいかがなものかと考えます。
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