猫虐待の疑い女逮捕 劣悪な環境で38匹を多頭飼育

南大東島で劣悪な環境で猫を大量飼育したとして、動物愛護管理法違反の疑いで無職50代の女性が逮捕されました。

 那覇署は30日、沖縄県南大東村の倉庫で、猫の大量のふん尿や死骸が放置された劣悪な環境で猫を飼育したとして、動物愛護管理法違反(虐待)の疑いで住所不定、無職の50代の女を逮捕した。調べに対し、「悪い環境だと思うが虐待ではない」と容疑を否認している。県警生活保安課によると、同法違反での逮捕は県内初という。

猫虐待の疑い女逮捕 劣悪な環境で38匹を多頭飼育 「命を守るため」と否認 沖縄・南大東島

借家の倉庫で38匹の猫を飼育し、そこは猫の死骸や糞尿だらけだったとのこと。

2022年9月に「飼い猫の適正飼育と管理に関する条例」に基づいて倉庫を立ち入り調査し、劣悪な環境での飼育が確認出来たため、動物愛護管理法に基づき那覇署に通報したそうです。

動物愛護管理法とは

「動物は命あるもの」なので、動物を虐待をしちゃダメ!人間と動物が共生して行く社会を目指す法律。

飼い主は、動物の健康と安全を守り、他人に迷惑をかけないように努力する必要があります。

動物愛護管理法って末期にならないと誰も動かないし対応が遅い

今回の南大東島の事件と同様、行き過ぎた多頭飼育や劣悪すぎる環境の時にしか動いてくれない。そして、9月に通報して逮捕されたのは11月30日。逮捕までに約3ヶ月かかっているわけです。

そして、多頭飼育を始めたのは2011年頃からというので10年以上同様の飼育方法だったということです。

当時は、昭和48年に制定された「動物の保護及び管理に関する法律」は時ともに改定され、令和2年に「動物愛護管理法の一部を改正する法律」が施行されました。

かなり、愛護動物に対する保護が手厚いものになり、飼育者の責任の件も記載されています。

野良猫・放し飼いの猫によるの被害

日本ではまだまだ猫の放し飼いが黙認されている雰囲気が残っています。「動物愛護管理法」には飼育者の義務もしっかり記載されています。

猫を放し飼いにしたらもちろん糞尿は、ご近所でやるわけです。大切なバイクや車に足跡や傷をつけられるわけです。

飼い猫ではなくても、野良猫に餌やりをする人がいます。お腹をすかしているから・・と悪気はないのでしょうが、飼い主(責任)のない野良猫が繁殖してしまいます。

野生の動物の中で飢えずに生きている動物ってどれくらいいるのでしょうか?猫は可愛いからといって野良猫に餌を与えて良い理由にはなりません。

近所で「野生のゴキブリは可愛いから餌をあげる」という人がいたら迷惑ですよね?それと同じです。かわいい・可愛くないは主観です。

本当に迷惑をしているのに、役場も警察もなかなか動いてくれないです。

動物愛護管理法は飼い主や餌やりする人間への罰則を厳しく

動物愛護管理法で、近所に迷惑をかけている餌やりや飼育をしている飼い主に対してすぐに逮捕や命令を出すことは出来ません。注意から始まり最後の最後で命令・逮捕となるわけです。

それでとても長い期間を浪費してしまい、結果不幸な動物たちを増やしてしまっているのではないでしょうか?

何かを守るという行為には、責任を明確につけないと結果、人間と動物の共生なんて程遠いと感じます。

虐待事件の猫49匹を保護 南大東村や那覇署 動物愛護管理センターに移送

お腹を空かせて可愛そうなどと野良猫に餌やりなどをすると結果不幸な猫が増えてしまいます。その地域で生きることができる猫の個体数は限られているのです。

沖縄県南大東村内の倉庫で、劣悪な環境で猫を飼育したとして、動物愛護管理法違反(虐待)の疑いで無職の50代女が逮捕・送検された事件で、同村役場は14日までに倉庫内の猫計42匹を保護した。11月30日に那覇署が捕獲した7匹と合わせ、計49匹が保護された。

同村によると現在倉庫内に猫はいないとみられる。保護した猫の大半は、南城市の県動物愛護管理センターに移送されている。  那覇署は2日、女を同容疑で那覇地検へ送致。同署が家宅捜索に入った11月30日以降、同村は網や捕獲器を使って倉庫内の猫の保護を続けてきた。

虐待事件の猫49匹を保護 南大東村や那覇署 動物愛護管理センターに移送

保護から起訴だけは早い

今回の事件の時系列は以下。

  • 2011年頃から倉庫で猫を飼い始める(50匹ほど)
  • 2013年くらいから猫から引っかかれた村民が少なくとも3名「猫ひっかき病」に感染。(緊急搬送あり)
  • 2013年~2022年 村が猫の去勢やマイクロチップを埋め込むみ、適切な飼育を飼い主に求める。
  • 2022年11月30日 動物愛護管理法違反の疑いで逮捕
  • 2022年12月22日 罰金10万円の略式命令

緊急搬送されるレベルの被害が出てから11年経ってやっと逮捕(笑)

しかし、そこからが早い。1ヶ月も立たないうちに略式命令。

50代女性に罰金10万円

那覇区検は22日、沖縄県南大東村内で自身が管理していた倉庫の劣悪な環境で猫を飼育したとして、無職の50代女性を動物愛護法違反(虐待)の罪で略式起訴した。那覇簡裁は同日、罰金10万円の略式命令を出した。

排泄物が積もる倉庫で猫38匹を飼育し虐待 50代女性に罰金10万円 那覇簡裁

2013年の段階から、不当飼育している人を処罰しておけば被害はもっと少なかったはずです。2013年から去勢をしているということですが、逮捕された時には38匹の猫がいたことから、「ある程度去勢」したのでしょうね。

猫は多くて年に2回出産します。野生で生活する猫だとそれくらい出産しないと種を保つことが出来ないのでしょう。

しかし、餌やりなどをやることによりその地域の許容できる個体数以上の猫が生存してしまうわけです。

行政の対応の遅さというのは、人が怪我したくらいじゃ改善されないのですね。死人が出ないとダメなのかな。

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